秋の長雨の季節が過ぎると、年末まではもうあっという間です。
忙しさのなかでついついおろそかになりがちな年中行事ですが、
今年は少し余裕をもって準備してみませんか?
都会での生活のせいか、核家族(古い?)のせいか、
現代の生活から、すこしずつ伝統の年中行事が薄れているような気がします。
子供の頃は季節ごとの行事を両親が行っていて、自然に触れていましたが
いざ独立して生活をしているうちに、多忙な中で、
「あれ?冬至って何やるんだっけ?っていうかいつだっけ?」なんて
とぼけている自分がいました。
子供たちに冬至の事を聞かれても、
しっかりと教えてあげられないのは少し寂しいですね。
せっかく日本に生まれて、伝統もあるのだから、この機会に
生活のなかで影の薄くなった年中行事に目を向けてみませんか?
冬至にかぼちゃを食べるのはどうして?
冬至にかぼちゃを食べるのは江戸時代に始まった風習だそうです。
今となっては節分やひなまつりのような伝統の年中行事ですね。
冬至といえば、一年で一番昼が短く夜が長い日ですね。
寒さは冬至を境に厳しくなってきます、
そんな厳しい冬を乗り切る為に、
かぼちゃを使った煮物を食べて滋養をつけ、
香りに邪気を祓う霊力があると言われる柚子のお風呂に入ることで
風邪などの病気をしないように、悪い気に負けないように
という願いを込めた行事なんです。
冬至には主に冬至の伝統料理を食べます。
冬至の日伝統的な料理は
「かぼちゃのいとこ煮」
かぼちゃと小豆を甘く煮たもの。かぼちゃにはビタミンAやカロテンなどの栄養を
豊富に含み、風邪の予防のほか脳卒中の予防にも効果があります。
風邪も脳卒中も冬に多いものです、昔の人の知恵なんですね。
なぜにかぼちゃと小豆でいとこなのかというと、
硬いものをおいおい入れてめいめい煮込むということから
甥と姪に引っ掛けて、いとこ、なんだそうです。
「冬至がゆ」
冬至がゆは小豆の入ったお粥です。
小豆の赤い色が邪気を祓う厄除けになると言い伝えられています。
ビタミンB1、B2を多く含む小豆は疲労回復や、冷えの防止に役立ちますので
寒い冬至に食べるにはぴったりですね。
代謝アップの効果もあるので、ダイエットにも良いかも^^?
冬至にはこんな意味がある
また、冬至というのは陰陽の考えによると、
太陽の力が一年で最も弱くなる日です。
そしてこの日を境に再び力が強くなってくることから、
悪いことが長く続いたあとに、
ようやく良い方向に向かうという意味の
一陽来復(いちようらいふく)と言います。
昔の人にとって、日ごとに昼が短くなっていくというのは
恐ろしくもあり、また食料の乏しくなる冬のさなかです。
そこで、冬至を境に運が上向いてくるこの日に
無病息災を祈るため、かぼちゃや小豆を食べて栄養をつけ、
柚子のお風呂に入るなどして夜を越していたようです。
ちなみに、早稲田にある穴八幡宮では毎年冬至から
約1ヶ月ほど、翌年節分までの間に「一陽来復御守」を授与しています。
金運アップのご利益が高いと、とても人気があるようです。
冬至の日は朝早くから行列ができるほどです。
お受けになる際は必ずお参りを済ませてから行きましょう。
子供に伝えたい日本の年中行事
伝統行事っていうと神社や町をあげてやるようなお祭りばかり
イメージしますが、実は家庭で営むような小さな行事も
いっぱいありますよね。
最近では年中行事はクリスマスとかお正月だけのご家庭もあるようです。
せっかく日本に生まれたのです。
イースターやハロウィンをお祝いするのもいいですが、
これを機会に子供たちと日本文化である
年中行事を見直してみるのもいいかもしれませんね^^♪
おまけレシピ
かぼちゃのいとこ煮(約20分)
材料(2~4人分)
かぼちゃ:(約300g)
ゆで小豆:(100g:缶詰でもOK)
しょうゆ:おおさじ1
水:200cc
1.かぼちゃは種を取ってから3cm角に切って、角を落とします。皮はお好みで残す。
2.鍋にかぼちゃと水をいれてかぼちゃが柔らかくなるまで煮ます。
3.しょうゆと小豆を入れます。
(煮汁が多すぎる場合は、しょうゆを入れる前に一部を捨てます。鍋底から1cm程度を目安に
4.落し蓋をして、10分ほど弱火で煮ます
5.火からおろし粗熱が取れるまで馴染ませる。
※あずきはおこのみで後から加えてもOK、その場合、かぼちゃ煮に水溶き片栗粉を加えてつやを出す。
小豆粥
材料(3~4人分)
お米:1カップ
小豆の煮汁+水:5カップ
水煮した小豆:1/2カップ
塩:こさじ1
1.お米を研いで、水を切る
2.小豆の煮汁と水を足したもの5カップ分作る
3.お米と一緒に鍋に入れて30分ほど浸けておく
4.中火で沸騰するまで煮る、沸騰したら弱火で20分ほど煮る
5.火を消して、水煮小豆と塩を加える
6.15分ほど蒸らす
※お好みでお餅を加えてもOK、焼餅なら香ばしくなりますが、カットしたお餅を一緒に煮てもとろとろでおいしいです。