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高血圧はこわい病気です。高血圧予防のための10の気をつけること。

成人の1/3近くが高血圧症といわれますが、高血圧は自覚症状が乏しく、活動の妨げとなるような症状もあまり無いため、つい見過ごしてしまいます。ですが、脳卒中、心筋梗塞の最大の原因とも言われ、実に病気による死亡の半数以上が高血圧が何らかの影響を与えています。

高血圧と診断されたら・・

高血圧と診断され、お医者さんから降圧剤を処方されたら、ただ薬を飲んでいるだけではいけません。降圧剤は血圧が上がりすぎている、という現象に対して処方されるお薬です。

つまり降圧剤は高血圧の根本原因を治療してくれる薬ではないということです。

高血圧になる理由は様々です。ですが、一部の病気や薬剤による影響を除けば、ほとんどの場合、生活習慣にその原因があることが分かっています。ですので、高血圧と診断されたら、まず自分の普段の生活を記録し、見直す必要があります。

記録は1週間、毎日つけます。

何時に寝て何時に起きたか
仕事は何時間やって仕事の最中にどんなストレスを感じたか
食事は何時に何を食べたか(間食や飲み物も含む)
喫煙や飲酒についても記録します。(何本吸ったか、何杯飲んだか)

そしてその記録を担当の医師のところへ持っていって分析をしてもらいます。

確実な原因を特定するのは難しいかもしれませんが、ここまで記録をつければおおよそ何が原因か推測することができます。

例えば食生活に問題があれば、投薬と共に食生活を見直し、最終的には薬無しでも血圧が維持できるように改善していきます。

血圧があがる原因の多くは食生活の乱れにあると言われています。塩分過多の食事が血圧を上げるという説もありますが、はっきりとはしていません。ただし、高血圧と診断された後は、塩分の摂取をかなり厳密にコントロールしないといけません。これは塩分によって血管が硬化しやすくなることと硬化した血管により血圧が上昇しやすくなること、など塩分と血管の硬化にある程度密接な関係が認められるためです。

食生活の次にあがる原因としては、ストレスがあります。ストレスはある程度のストレスであれば問題はないのですが、過度のストレスは血圧を上昇させてしまいます。ストレスの程度は人によって異なりますが、本人がきついな、、と思えば過度なストレスといえます。

さらなる高血圧予防の為の10箇条

1.減塩をこころがける
上にも書いたとおり、塩分と高血圧には密接な関係があります。高血圧と診断されたら、摂取する塩分量は1日あたり6gを限度としてください。塩分は血管内の水分を取り込むとともに血管の拡張性を弱めます。塩気を取りすぎたときは、水分を大目に取るようにしてください。

2.太りすぎに注意する。
体重が1kg増えると毛細血管の長さは3kmも伸びると言われます。逆に体重を減らせばその分血管も短くなって心臓に与える負担も軽くなります。肥満は高血圧にも影響しますので、適度なダイエットで適正体重を維持しましょう。

3.バランスのよい食事を
炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランスよく食事に取り入れ、3度の食事で満遍なく摂取できるように食事の配分を工夫しましょう。1説に1日30種類の食物をとることでバランスがよくなるといわれています。昨今で理想的といわれるのは昭和30年代の日本の一般家庭で食べられていた食事といわれています。

4.過度なストレスを溜めない
ストレスは精神的な働きですが、精神の働きは交感神経を刺激し自立神経のバランスがくずれると血圧の上昇につながります。同様に身体の状態は精神にも影響を与えます。心身のバランスを保つ意味でも精神的なストレスを溜め込みすぎないようにしましょう。ストレスの多くは日中仕事をしているときに感じているそうです。働いている方の心筋梗塞は月曜日に最も多いという報告もあります。働く人はストレスを逸らす方法を見つけましょう。ストレスを逃す方法としては、席を立って伸びをする、軽めの散歩をする。チョコレートなど甘いものを食べる。などですが、どれも一旦今やっていることを中断して、切り替えることが大切です。

5.定期的に運動を
適度な運動を心がけましょう。個人差はありますが、急激な運動はかえって危険を伴いますので、激しい運動ではなく、最初は軽く散歩をすることから始めて、徐々に運動量を増やすようにします。一般的に運動効果は72時間ほど持続するといわれています。このことから、最低でも3日に一度は運動を継続して行うようにしましょう。運動による最も顕著な効果は、血液の循環がよくなり、血管が丈夫になることです。

6.規則正しい生活習慣を心がける
過労や睡眠不足は効率のよい仕事を阻害するばかりか、血圧の上昇原因にもなります。特に睡眠不足は血圧には大敵です。夜はできるだけ早く寝て、最低でも6時間は睡眠をとるようにします。睡眠は約1.5時間のサイクルで波長が変化します。このサイクルで最も睡眠が浅いタイミングで目覚められるよう調整をしましょう。

7.お酒の量は控えめに
「酒は百薬の長」といわれますが、何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」で、ほどほどにすごすのがよいです。多量のアルコールは血液から水分を奪いますので、血圧の上昇原因ともなります。また肥満や動脈硬化にも寄与しますので、アルコールはほどほどに。

8.タバコは当に害悪のみ
タバコは血管を収縮させ動脈硬化を促進します。ストレスの緩和にタバコを、という方もいらっしゃいますが、タバコは精神ではなく身体に過度の負担を強います。タバコを一本吸う度に体は悲鳴を上げています。あらゆるシーンでタバコは害にしかなりません。

9.快適なお通じを心がける
快食、快眠、快便、この三つが滞りなく行えるだけで健康といえます。便秘による排泄時のいきみは血圧を上昇させます。また腸内環境を整えることで体内のバランスが整いますので、便秘の解消というよりは、腸内環境の正常化を目指してみましょう。

10.自分の血圧は自分でコントロール
血圧の測定は人任せにせず、自分で毎日測定しましょう。記録をすると一層よいですが、最近は過去の血圧データを自動で記録できる血圧測定器もありますし、スマホと連携してデータ管理のできる機種もあります。オムロン製品でも最近では1万円ほどで購入できますので、高血圧と診断されたら、簡単な機械でも構いませんので自分で測定できる装置を手に入れましょう。血圧を自分ではかり、毎日の変化を追うことで、血圧はコントロールしやすくなります。


高血圧の人が避けないといけないこと

心筋梗塞や、脳卒中などは急激な温度差によって引き起こされることが多くあります。急にさむいところへ外出したり、トイレやお風呂など、温度差の激しいところは暖房器具を置いておくなどして予防しておきましょう。

また、暖かい日が続いたあとに急に寒くなるような気候変化は、冬の間は頻繁に起こります。この数日暖かい日が続いた後の冷え込みも心筋梗塞などのリスクが高いといわれる日になります。数日暖かい気候が続いたときは天気予報に注意して、気温の急激な低下による影響を受けにくいように予防しましょう。

降圧剤を飲むと血圧が下がります。下がったことで治ったと勝手に判断して薬をやめてしまうと、反動で血圧が急上昇することがあります。血圧の急上昇は危険です。お薬は医者の指示通りに服用してください。

まとめ

高血圧の予防は、高血圧にならないためにも必要ですが、高血圧と診断された後、さらにあがらないための予防も必要です。むしろ後者の予防のほうが切実な予防となりますが、なぜか多くの方は高血圧はそれほど危険であると感じないようです。

実際は高血圧のリスクは長期間にわたる循環系への過負荷によるものです。急激な変化ではないので意識しにくいですが、とても怖い病気の一つだと理解して、高血圧を治すという意思を持つことが肝要です。

また、かかりつけ医をみつけ、二人三脚で長い期間かけて治療する必要がありますので、信頼できる医師をみつけ、医師のサポートをうけながら治療を継続していく必要があります。

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