日本人の3人に1人がかかっていると言われている花粉症。くしゃみや鼻水が止まらない!花粉症の症状をできるだけ抑えるのにはセルフケアが有効です。セルフケアは花粉が飛び始めるより前に始めるほど効果がたかくなります。
花粉症は突然発症します、いままで大丈夫だったはアテになりません
昨年までは花粉のシーズンでもなんの症状もでていなかったから、今年も大丈夫、と安心していたら突如発症してしまうのが花粉症です。今までなんともなかったのに今年から急に花粉症になってしまったという話は良く聞きます。
花粉症の原因には諸説あってどれが正しいのか分かりません。どれも正しいかもしれないし、花粉以外に大気汚染や薬剤など色々な原因が重なって発症するのだとも言われています。
諸説あって自分がどれに該当するのかはわかりませんが、発症するかどうかは、自分が今までにどれだけ花粉を吸ってきたか、その量が大きく関係しています。実際、花粉症は子供よりもより長く生きて何年間も花粉を吸い続けてきた大人のほうが発症しやすいものです。
また、どの花の花粉が症状を引き起こすのか、どの程度の量の花粉が症状を引き起こすのか、というのは個人によって差があります。生活環境などにも影響するようです。最近では以前に比べスギ花粉が多くなっていることも相まって、子供の花粉症患者も増えてきています。
花粉症の原因・メカニズム
ヒトの体には体内に侵入してくる異物などの外敵を排除する働きが備わっています。
細菌やウィルス、バクテリア、異タンパク、毒素などの異物(アレルゲン)が体内に侵入する、とこれらを無視、排除あるいは攻撃して無力化する仕組みを免疫と言います。この免疫システムが過剰に反応しすぎて本来守るべき体に異常を起させてしまうのがアレルギーといわれる反応です。
花粉症の場合は体内に入ってきた花粉を敵と認識して体から追い出そうとします。くしゃみや鼻水がたくさん出るのはそういう理由からです。
また、免疫システムは、一度体内に侵入したアレルゲンを無力化する物質を作るしくみも持っています。その物質を抗体と呼びます。一度目の進入の際には抗体がありませんので、体はアレルゲンに有効に対抗することができませんが、次に花粉が侵入してきたときには作られた抗体が粘膜にある肥満細胞と結びつきヒスタミンやロイコトリエンなどの物質が分泌され、花粉をできる限り排除しようとするのです。その防御行動がくしゃみ、鼻水、涙など対外に排出する働きと、鼻づまりなどで体内に侵入させないようにするはたらきです。
抗体が取り付く肥満細胞は花粉が侵入してくるたびに増えていきますので、花粉が飛び始めた頃から徐々に症状が出始め、花粉の増加とともに症状もひどくなってきます。
実は花粉そのものは人体にとってはホコリと同じ程度なのですが、花粉が体内に取り付くと花粉そのものや花粉から溶け出す蛋白質が異物であると判定されるために抗体が作り出されます。
花粉症で重要になるのがIgE抗体と呼ばれる抗体ですが、実は花粉症を発症していない人の体内でも同じように抗体が蓄積されます。花粉症はこのIgE抗体が一定レベルまで肥満細胞に結合したときに発症しますが、この一定量に個人差があります。一見発症していない人でも体内ではコップに少しずつ水がたまるように、発症のためのカウントダウンが進んでいる状態です。いったん発症の条件が整うと自然に治ることは難しいといわれています。
体が花粉は外敵であると認識してしまうとその情報はずっと記憶されるためです。
花粉症から身を守るためのセルフケア
・花粉情報をこまめにチェックしてマスクや花粉防止めがねなどで防御する。
・花粉の多いときにはできるだけ外出を控える。
・建物の中に花粉を入れないよう、外出から戻ったときは衣服に付着した花粉を払い落とす。
・同じ理由から、花粉のつきやすいウールなどの素材を避ける
・症状がでていなくてもうがいや手洗いなどで花粉をできる限り洗い流す。
・一旦症状がでてしまうと自力では抑えられませんので、シーズン前に耳鼻咽喉科で花粉症を抑える注射などをしてもらう。
●●全国花粉情報 花粉いんふぉ
http://pollen-net.com/
暖冬の今年はスギ花粉の飛散開始時期は例年よりも早い見込みです。1月からケアをして花粉症対策はぬかりなく!